遺品整理は故人の大切な思い出のお品物を、残されたご家族の思いと共に整理するお仕事です
しかし、現実ではなかなか思い出に浸りながら整理できない場合もあります

今回もその一つの孤独死問題です
ご自宅でお一人で亡くなってしまった場合
どうしても事件性の検証もあり警察などの調べが終わってからではないと片付けができません

ご依頼は亡くなってすぐに頂いたのですが、その後2週間ほど経過してからの作業となりました
北海道もこの時期は30度に近いような気温となっています
電気の切れたままの冷蔵庫の物は当然腐食していてコバエが大発生していました
キッチンにも作り置きそのままの鍋に食品が入っていますのでそちらも同じような状況です
故人様はご病気もあり、高齢でありオムツを使用していたようですが
そちらもトイレに山積みに放置されていたため蠅が大発生していました

目を背けたくなるような現実ですが
しっかりと防護マスクをして作業を進めました
故人のお子様であるご依頼者様は亡くなる前に何度も訪ねてきたそうです
ご病気の事もあり心配もあったようですが頑なに鍵をかけて家にいれてくれなかったそうです

まさかこんなこんな状況になってるとは…
ごめんなさい、こんな状況の片づけをお願いして…

そのお話を聞いて、きっと故人様は自分のお子さんにこの姿を見せたくなかったんだと
最後まで世話をかけたくなかったんだと感じました

親が子を思う気持ち
子が親を思う気持ち
交錯してなんとも悲しみの深い遺品整理となりました


今回はほぼリユースのできない遺品整理となりました

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